【保存版】NPO法人の役員変更|初心者も安心!届出・登記の4ステップ

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  • NPO法人の理事が変わったけど、何をすればいいのか分からない
  • 所轄庁や法務局にどんな書類を出せばいいのか迷っている
  • 手続きを忘れてトラブルにならないか心配

NPO法人を運営していると、役員の就任・辞任・変更は避けて通れません。

しかし、手続きの流れや必要書類は意外と複雑で、初めての方にとっては戸惑うことも多いものです。

この記事では、NPO法人の役員変更手続きの流れと必要書類を、初心者にもわかりやすく解説します。

この記事を読むことで、役員変更の流れと必要書類がひと目で分かり、ミスなくスムーズに手続きを進めることができます。

役員変更は、法人運営における重要な法的義務です。

この記事を通して、迷わず確実に手続きを完了させましょう。

目次

NPO法人の役員変更手続きが必要なケース

NPO法人では、役員の交代や氏名の変更などがあった場合、必ず所轄庁への届出が必要です。

また、代表権を持つ役員に変更があった場合には、法務局での登記も必要です。

具体的に、役員変更手続きが必要となるのは、以下のようなケースです。

  • 新しく役員が就任した場合
  • 役員の氏名・住所に変更があった場合
  • 役員が再任された場合
  • 役員が任期満了で退任した場合
  • 役員が死亡した場合
  • 役員が辞任した場合
  • 役員が解任された場合

役員変更手続きの全体の流れ(4ステップ)

役員変更手続きは、以下の4つのステップで進めるのが基本です。

  1. 役員変更の決議(理事会・総会)を行う
  2. 届出や登記に必要な書類を作成・準備
  3. 所轄庁に届出
  4. 法務局で登記※代表権を持つ者の変更の場合に限る

1.役員変更の決議(理事会・総会)を行う

役員変更手続きでは、まず総会や理事会で正式な決議を行う必要があります。

どちらの会議で決議を行うかは、法人の定款に記載されていますので、自団体の定款を確認し、それに従って実施しましょう

ここでは、「新しい理事を追加する場合」を例に、基本的な流れを説明します。

  1. 新しい理事の候補者を決定する
  2. 総会または理事会で、その就任について承認を得る
  3. 承認したことを示す議事録を作成する

なお、総会や理事会の開催方法、議事録の書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。

(※準備中)

2.届出や登記に必要な書類を作成・準備

役員変更の決議が終わったら、次は所轄庁への届出や、法務局での登記に必要な書類を作成・準備を行います。

具体的に必要な書類は、以下の通りです。

所轄庁への提出資料

  • 役員変更等届出書
  • 変更後の役員名簿
  • 就任承諾書(※新任の場合のみ)
  • 住民票(※新任の場合のみ)

法務局への提出資料(※代表権を持つ者の変更の場合のみ)

  • 変更登記申請書
  • 社員総会(または理事会)の議事録
  • 定款
  • 就任承諾書
  • 印鑑証明書
  • 辞任届、死亡届など(※必要に応じて)

書類の様式や記載内容の細かなルールは、所轄庁ごとに異なる場合があります。

そのため、事前に自治体のホームページを確認するか、窓口で最新の情報を取得するようにしましょう。

3.所轄庁に届出

必要な書類がそろったら、所轄庁に提出して役員変更の届出を行います。

役員変更の届出は、法律により「遅滞なく」行うことが求められています。

提出方法は、主に以下のいずれかです。

  • 郵送
  • 窓口への直接提出
  • オンライン申請(※一部自治体に限る)

内容に不備がなければ、所轄庁側で受理され、法人情報が更新されます。

もし不備があった場合は、所轄庁から電話やメールで連絡が入りますので、案内に従って速やかに対応しましょう。

4.法務局で登記※代表権を持つ者の変更の場合に限る

代表理事や理事長など、代表権を持つ役員の変更があった場合には、主たる事務所を管轄する法務局で登記手続きが必要です。

この登記手続きは、法律により変更から2週間以内に行わなければならないと定められています。

提出方法は、主に以下のいずれかです。

  • 郵送
  • 窓口での直接提出
  • オンライン申請(登記・供託オンライン申請システム)

よくあるミスと注意点

役員変更の手続きでは、小さなミスが受理遅れや差し戻しの原因になることがあります。

前にありがちな失敗を知っておくことで、スムーズに進めることができます。

以下は、よくあるミスと注意点です。

議事録や書類の日付のズレ

議事録の日付と就任承諾書・辞任届などの日付にズレがあると、「決議より前に就任している」などの矛盾が生じ、不備として扱われることがあります。

すべての書類で、変更日と整合性が取れているかを確認しましょう。

書類の押印漏れ・署名忘れ

特に議事録など、当事者の署名または押印が必要な書類での漏れが多く見られます。

「全員分が押印されているか」「押印箇所が合っているか」などをしっかりチェックしましょう。

提出先の勘違い

代表理事の変更がある場合、「所轄庁への届出」だけでなく「法務局への登記」も必要です。

どちらか一方のみの手続きで終えてしまわないよう注意が必要です。

提出期限の見落とし

法律上、登記は変更から2週間以内と決められています。

余裕を持ったスケジュールで準備しましょう。

まとめ|不安なときは専門家に相談を

この記事では、NPO法人の役員変更手続きの流れや必要な書類、注意点について解説しました。

要点をまとめると、以下の通りです。

  • 役員に変更があったら、まずは理事会総会で正式に決議を行う
  • 所轄庁への届出と、代表変更がある場合は法務局での登記も必要
  • 日付や署名のミス、提出先の勘違いなど、小さなミスが手続きの遅れにつながることもある

NPO法人の役員変更では、「正確な書類作成」と「期限内の対応」が重要なポイントとなります。

手続きをスムーズに進めるためにも、ぜひこのポイントを押さえて、事前の準備と確認をしっかり行ってみてください。

さらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

  • 「NPO法人の総会・理事会の開き方と議事録の書き方」(※準備中)

手続きに自信がない…」「書類の書き方が合っているか不安…

そんなときは、専門家に相談するのも一つの選択肢です。

当事務所では、NPO法人の役員変更手続きに関するご相談や書類作成のサポートを承っております。

初めての方にもわかりやすく丁寧にご案内いたしますので、お気軽にご相談ください。

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