
【保存版】NPO法人事業報告書の書き方|記載例・注意点を解説

- 事業報告書と聞くと、何を書けばいいのか分からず手が止まってしまう
- 設立後はじめての提出で、この内容で本当に合っているのか不安になる
- 書式は見つけたものの、どこまで詳しく書くべきか判断できない
NPO法人の事業報告書は、毎年提出が必要な書類である一方で、書き方が分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、NPO法人の事業報告書について、基本的な考え方から具体的な書き方、よくあるミスと注意点までを分かりやすく解説しています。
最後まで読むことで、「何を書けばいいのか」「どこに注意すればいいのか」が明確になり、事業報告書をスムーズに作成できるようになります。
事業報告書は、ポイントを押さえれば毎年迷わず作成できる書類です。
事業報告書とは?|1年間の活動をまとめた書類
事業報告書とは、NPO法人が1年間にどのような活動を行ったのかをまとめた書類です。
どのような事業を行い、どのような成果があったのかを、行政や一般の方など第三者にも分かるように文章で説明します。
この事業報告書は、決算書などの書類とあわせて、毎年、所轄庁へ提出することが法律で義務付けられています。
なお、事業報告書以外にも、NPO法人には毎年提出が必要な書類があります。
他の提出書類やそれぞれの書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。
※準備中
事業報告書の書き方
事業報告書は、主に以下の5つのパートに分けて記載します。
- 事業期間
- 事業の成果
- 事業の実施状況
- 社員総会の開催状況
- 理事会その他の役員の開催状況
この記事では、大阪市の事業報告書の様式を参考に、それぞれの項目の書き方について解説します。
なお、事業報告書の様式は全国共通ではありません。
必ず、ご自身のNPO法人の所轄用のHPから最新の様式をダウンロードして使用してください。
1.事業期間
令和〇年〇月〇日~令和〇年〇月〇日
事業期間には、その年度に事業を実施した期間(年月日)を記載します。
設立初年度の場合は、法人の設立日(履歴事項全部証明書に記載されている日)から、当該事業年度の終了日までを記載します。
翌年度以降については、定款に記載されている事業年度の開始日から終了日までを記載してください。
2.事業の成果
不登校のこどもを対象に、フリースクール事業を実施した。行政機関や民間団体と連携し、広報活動に力を入れた結果、活動の認知向上につながり、利用登録者数は○○人となった。また、関係機関との連携を通じて、支援体制の構築を進めることができた。次年度以降は、引き続き活動の認知向上を図るとともに、利用者の拡大および体験活動の内容の充実に取り組んでいく予定である。
事業の成果には、当該年度に実施した事業の内容、その結果得られた成果、そして次年度に向けた課題や目標について記載します。
具体的には、どのような事業を行ったのか、どの程度の利用者や参加者がいたのか、どのような効果があったのかを、できるだけ分かりやすく記載することが重要です。
また、次年度以降の目標については、簡潔に今後の方向性を示す程度で問題ありません。
3.事業の実施状況
1.特定非営利活動に係る事業
(1) フリースクール事業
【内容】 不登校の子どもの居場所・体験や学習の場を提供
【実施場所】 ○○市〇〇区〇〇町〇丁目〇番〇号
【実施日時】 平日:10~16時
【事業の対象者】 不登校の小学生~高校生
【収益】 6,480,000円
【費用】 6,480,000円
事業の実施状況には、定款に記載されている各事業について、その内容や実施状況を具体的に記載します。
また、収益や費用の金額については、活動計算書に記載されている該当事業の合計額と一致するよう注意が必要です。
定款に「その他の事業」が記載されている場合は、当該事業についても実施状況の記載が必要となります。
なお、事業年度中に実施していない事業がある場合には、「当該事業は実施しなかった」旨を記載してください。
4.社員総会の開催状況
第1回 通常総会
(日時)令和〇年〇月〇日 〇時から〇時
(場所)当法人事務所内
(社員総数)〇名
(出席者数)〇名(うち委任状出席者〇名、書面表決者〇名)
(内容)
第1号議案 事業計画および活動予算の件
審議の結果、全員一致で可決
第2号議案 事業報告および活動決算の件
審議の結果、全員一致で可決
社員総会の開催状況には、事業期間中に実施した社員総会(通常総会および臨時総会)について記載します。
記載する内容は、開催日時、開催場所、社員総数、出席者数(委任状出席者・書面表決者を含む)、および議案の内容などです。
なお、設立初年度において社員総会を開催していない場合には、「設立初年度のため実施せず」と記載してください。
社員総会の開き方や議事録の書き方にについては、以下の記事で詳しく解説しています。※準備中
5.理事会その他の役員の開催状況
第1回 理事会
(日時)令和〇年〇月〇日 〇時から〇時
(場所)当法人事務所内
(理事総数)〇名
(出席者数)〇名(うち委任状出席者〇名、書面表決者〇名)
(内容)
第1号議案 借入金の件
審議の結果、全員一致で可決
理事会その他の役員の開催状況には、事業期間中に実施した理事会について記載します。
記載する内容は、開催日時、開催場所、理事総数、出席者数(委任状出席者・書面表決者を含む)、および議案の内容などです。
なお、設立初年度において理事会を開催していない場合には、「設立初年度のため実施せず」と記載してください。
事業報告書のよくあるミスと注意点
ここでは、実務でよく見られる事業報告書のミスについて解説します。
- 収益・費用の金額が活動計算書と一致していない
-
事業の実施状況に記載する収益や費用の金額は、活動計算書の該当事業の金額と一致している必要があります。
金額の転記ミスや計上方法の違いがないか、必ず確認しましょう。
- 実施していない事業を記載していない
-
定款に記載されている事業で、当該年度に実施していないものがある場合、空欄のままにしてはいけません。
その場合は、「当該事業は実施しなかった」と明記してください。
- 初年度の扱いを誤っている
-
設立初年度は、社員総会や理事会を開催していないケースもあります。
その場合でも、「設立初年度のため実施していない」旨を記載する必要があります。
まとめ|事業報告書を正しく作成するために
この記事では、NPO法人の事業報告書の書き方や注意点について解説しました。
要点をまとめると、以下のとおりです。
- 事業報告書は、NPO法人が毎年作成し、所轄庁へ提出しなければならない重要な書類
- 事業内容や数値は、定款・事業計画・活動計算書と整合していることが重要
- 実施していない事業や会議がある場合でも、空欄にせず、その旨を必ず明記する必要がある
事業報告書では、正確性と分かりやすさの両方を意識することが重要なポイントとなります。
事業報告書の作成では、ぜひこれらのポイントを押さえて、毎年の業務として無理なく継続できる形で準備を進めてみてください。
さらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。



