【保存版】NPO法人財産目録の書き方|記載例・注意点を解説

thumbnail
  • 財産目録と聞くと、何を書けばいいのか分からず手が止まってしまう
  • 貸借対照表との違いが分からず、同じ数字をどう書き直せばいいのか迷っている
  • 空欄にしていいのか、0円と書くべきなのかで悩んでいる

このまま自己判断で作成してしまって、本当に大丈夫でしょうか。

この記事では、NPO法人の財産目録について、意味や基本的な構成、具体的な書き方からよくあるミスまでを、初心者の方にも分かるように解説しています。

この記事を読むことで、財産目録で何を書くべきかが明確になり、差し戻しや修正を防ぎながら自信を持って作成できるようになります。

財産目録は、ポイントを押さえれば、誰でも正しく作成できる書類です。

\ この記事を書いた人 /

目﨑 敦也(めざき あつや)
アスタノ行政書士事務所

現役NPO法人理事長として、子ども支援団体NPO法人Unityを運営中。行政書士として、NPO法人の設立から助成金申請・運営サポートまで幅広く対応。

これからNPO法人を立ち上げたい方や、運営に悩む方をサポートしています。現場の経験をもとに、わかりやすくお伝えします。

目次

財産目録とは?|

財産目録とは、貸借対照表に記載している内容を、より具体的・詳細に書き出した書類です。

貸借対照表が「法人の財産状況を大まかに示す書類」だとすると、財産目録はその内訳を一つひとつ明らかにする一覧表だと考えると分かりやすいでしょう。

たとえば、貸借対照表では「現金預金」とまとめて表示していたものを、財産目録では「現金」と「預金」に分けて記載します。

さらに預金については、金融機関名や支店名なども具体的に記載し、どこにいくら預けているのかが分かるようにします。

NPO法人では、この財産目録を設立時および毎事業年度の終了後に作成し、所轄庁へ提出する必要があります。

財産目録の基本的な構成

これは貸借対照表と同じ考え方ですが、それぞれの中身をより細かく記載する点が特徴です。

「資産の部」には、NPO法人が現在持っている財産を記載します。

具体的には、現金や預金のほか、備品、未収金など、金銭的な価値を持つものすべてが対象になります。

金額は、事業年度末日時点の実際の残高や評価額をもとに記載します。

一方、「負債の部」には、将来支払う必要があるお金を記載します。

未払金や借入金などがこれにあたり、まだ支払っていなくても、支払義務があるものは必ず記載します。

このように、資産と負債を一覧にすることで、NPO法人が「どれだけの財産を持ち、どれだけの支払い義務を負っているのか」を明確に示すことができます。

そのため、財産目録の合計額は、貸借対照表の金額と必ず一致していなければなりません。

財産目録の具体的な書き方【項目別】

財産目録では、資産と負債を項目ごとに分けて記載していきます。

ここでは、NPO法人で特に記載することが多い代表的な項目について、書き方のポイントを説明します。

現金

現金には、事業年度末日時点で法人が実際に保有している現金の残高を記載します。

現金がまったくない場合でも、空欄にはせず「0円」と記載するのが基本です。

預金

預金には、銀行口座や信用金庫などに預けている金額を記載します。

財産目録では「預金」とまとめるのではなく、金融機関名・支店名ごとに分けて記載します。

それぞれについて、事業年度末日時点の残高を正確に記載しましょう。

未収金

未収金とは、すでにサービスの提供などは終わっているものの、まだ入金されていないお金のことです。

該当するものがない場合は、こちらも「0円」と記載します。

備品・固定資産

備品や固定資産には、法人が事業のために所有している机、パソコン、機材などを記載します。

個人の所有物を誤って計上しないよう、あくまで法人名義で購入・管理しているもののみを対象とします。

少額で消耗品として処理しているものは、原則として財産目録には記載しません。

未払金

未払金には、すでに費用は発生しているものの、まだ支払っていないお金を記載します。

家賃、外注費、通信費など、事業年度末時点で支払いが完了していないものが該当します。

「後で払う予定だから書かなくてよい」と考えがちですが、支払義務があるものは必ず記載します。

借入金

借入金には、金融機関や関係者から借りているお金を記載します。

返済が残っている金額のみを対象とし、すでに返済済みの部分は含めません。

借入がない場合は、他の項目と同様に「0円」と記載します。

財産目録のよくあるミスと注意点

実務上でよく見られる財産目録にミスと注意点を解説します。

他の会計書類と金額が一致していない

最も多いミスが、財産目録と貸借対照表の金額が一致していないケースです。

財産目録は貸借対照表の内訳を示す書類であるため、合計額が合っていないと修正を求められます。

作成後は必ず、合計金額が一致しているかを確認しましょう。

実態のない資産を記載してしまう

「以前使っていた備品」や「個人で購入したパソコン」など、現在法人が所有していないものを誤って資産として記載してしまうケースも少なくありません。

財産目録に記載できるのは、事業年度末日時点で法人が実際に所有している財産のみです。

記載時点を勘違いしている

財産目録は、作成日ではなく、事業年度末日時点の状況を記載します。

決算後にお金の動きがあっても、それは翌年度の内容になるため、混同しないよう注意が必要です。

まとめ|財産目録を正しく作成するために

この記事では、NPO法人における財産目録の意味や基本的な構成、具体的な書き方、よくあるミスと注意点について解説しました。

  • 財産目録は、貸借対照表の内容をより詳しく示す内訳書類である
  • 資産と負債を項目ごとに整理し、事業年度末日時点の実態を正確に記載することが重要
  • 活動計算書や貸借対照表と金額を必ず一致させることが差し戻し防止のポイント

財産目録では、「実際にある財産・ある支払義務を、漏れなく・空欄なく記載すること」が重要なポイントとなります。

初めて作成する場合や判断に迷う場合は、ぜひ今回ご紹介したポイントを押さえて、一つひとつ確認しながら作成してみてください。

さらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせて参考にしてみてください。

お気軽にご相談ください
NPO法人設立・運営でこんなお悩みはありませんか?
  • 何から始めればよいかわからない...
  • 途中まで進めたが、正しいかどうか不安...
  • 運営しているけれど、書類や手続きが正しくできているか心配...

当事務所では、NPO法人設立・運営の無料相談を実施しています。初めての方でも、状況に合わせて必要なステップを分かりやすくご案内します。

無料で相談する

目次